発電機の基礎知識

発電機の分類には以下の要素があります。

・使用燃料
・発電量
・電力の出力パターン
・インバーターの有無
・設置型/ 可搬型
・常用/ 非常用

ここでは発電量が10KVA(=10000VA=10000W)以下の小出力の非常用発電機を中心に関連する基礎知識についてご説明します。

【発電機の燃料の種類】

小型の発電機はエンジンを動かして電気を作りますが、燃料の種類によって大きく3種類あります。

●軽油発電機

軽油を使ったディーゼル発電機は、低燃費で長時間運転が可能です。

●ガソリン発電機

ガソリンを使ったガソリン発電機は、ディーゼルに比べて音が小さく、特に小型の可搬型の発電機は工事現場等様々な場面で使われています。

●ガス発電機

最近非常用として注目されているのはガス発電機です。
ガスはガソリンに比べて燃料効率が高く排ガスもクリーンな上に、備蓄燃料としても劣化がなく、国が進める分散型エネルギーとして優れているために、大型の発電機からカセットボンベ式を採用した発電機まで出てきています。

これらの違いから、非常用発電機として備えておくのに注意したいのは、燃料の問題です。
非常時には燃料が手に入りにくいため、1種類の燃料だけではなく2種類以上の燃料が使える方がより便利だと言えます。
最近ではガソリンとガスの両方が使えるタイプが出てきていますが、エルソナもそのような発電機の一つです。
非常用の発電機を、日頃から燃料を備蓄しておくという観点から考えるとLP ガスが一番すぐれています。
ガソリンや軽油は法的規制が厳しく、一般家庭等で備蓄しておくためには200リットル未満を金属容器に入れて備蓄しなくてはいけません。また、貯蔵をする場所についても厳しい制限があります。
さらに、ガソリンや軽油は長期保存には向かずガソリンで半年程度、軽油は3カ月で劣化が始まります。
その点LP ガスは、長期保存がきく上に、保管が容易です。
今後はLP ガスを使った発電機が非常用の電源の選択肢として大きな注目をされるでしょう。

【発電電力と消費電力】

10KVA未満の非常用の小型発電機には、0.9KVAから、9.9KVAまで幅広くあります。
非常時に、一般家庭一戸分の電力を賄うには4KVA程度の発電機あれば十分です。
ここでいうVA(ブイエイ)とは一般的にW(ワット)と表現される事がありますが、正確にはVAとWは別々の意味で使われています。
どちらも1秒間に消費される電気量、すなわち電力を表しているのですが、発電(出力)をVA(電圧V×電流A)で表し、電力消費ではWで表します。
ここで注意したいのは、発電機の出力以内であるかと言って、電気製品が使えない場合があります。
それは、電気機器は起動時に、「定格電力を超える電力」を必要とする機器、例えば冷蔵庫やエアコンなどがあるからです。
これを「起動電力」と言います。
例えて言えば、重いものを押して動かす場合、押し始めに一番力が必要で、一旦動き始めるとそれほど力がいなくなります。一般的に、モーターやコンプレッサーなどは消費電力の3倍程度の起動電力が必要と言われています。
こんため、停電時に、小型の発電機で消費電力が定格出力内であるにかかわらず冷蔵庫が動かないという事があります。

【出力する電気の種類】
発電機は出力する電気は主に4つパターンがあります
・直流12V
・交流単相100V
・交流単相200V
・交流三相200V
ここでは、この電気の違いについて説明をします。
●流れ方による種類

電気の種類は流れ方によって2種類があります。「直流」と「交流」です。
直流とは、電気が導線の中を流れるとき、その向きや大きさが変化しない流れ方をいいます。たとえば、電池から流れる電気は常に一方通行になっています。
一方、交流とは、電気の流れる向きが周期的に変化している流れ方です。
家庭に来ている電気は、すべて交流です。

交流において1秒間に何回周期的に変化するかと言うのが周波数と呼びますが、日本では歴史的な経緯から全国統一ができず、結果として50Hzと60Hz の2種類の周波数があります。新潟の糸魚川から静岡の富士川を結ぶ線より東の地域が50Hz、西の地域では60Hz の周波数になっています。
●交流の2種類
交流の中にも単相と三相という2種類があります。
単相交流の代表的なものは家庭のコンセントについている穴が2つのタイプです。
一方、大きな電力が必要な工場などでは三相交流が使われています。三相ではコンセントの穴が3つのものが一般的です。
日本の電気には単相では100Vと200Vがあり、三相では200Vという3種類があります。
一般家庭では単相100Vを中心に一部が200V、電気を多く使う工場や商業施設では一般的に三相200Vが使われています。
単相には2線式と3線式があり、2線式では100Vしか供給できませんが、3線式では、その3線のうちの2線の繋ぎ方によって100Vと200Vが電気を取る事ができます。これによって200Vの電気機器が使用できます。
2線式と3線式の違い
【インバータの有無】
発電機においてインバータ付きが良いと言われていますが、インバータ回路がなぜ必要なのでしょうか?
●インバータの2つの役割

インバータとは、正確には直流を交流に変換する回路を指します。逆に交流を直流に変換するのはコンバータと言います。
しかしながら一般的には、交流をコンバート回路で直流にした後に、インバータ回路で交流に戻す事をインバータと言うようになりました。
そしてこのインバータ回路の特徴は、交流→直流→交流という変換を行う中で、交流の電圧や周波数を制御できる点にあります。
これによるメリットは大きく2つあります。
1つには、モーター等において回転速度そのものをコントロールする事ができるため、省エネになると言う事です。
もう一つは、日本の50Hz と60Hz の問題があります。日本全国で使えるためには50Hz と60Hz が簡単に切り替えられる事が必要ですが、インバータ回路を搭載する事によって、それが切替スイッチ1つで実現できます。
●インバータと正弦波

一般的にテレビやパソコン等を正しく稼働させるためには周波数や電圧の変化が少ない正弦波と呼ばれるきれいな波形をした電気が必要です。
インバータ回路はそのきれいな正弦波を作り出しますが必ずしもにインバータ回路を搭載しないとパソコン等の精密機器が使えないわけではありません。
インバータ回路がなくてもきれいな正弦波が出力できる発電機でれば全く問題はありません。

しかしながら、旧来の発電機では出力が必ずしもきれいな正弦波ではありませんでした。
そこでインバータ回路を搭載する事により、きれいな正弦波に変換をしていました。

言い換えれば、インバータ回路の有無の判断だけでなく、その発電機の出力の波形が安定しているかどうかが重要になります。
その点エルソナの場合、下図のようにインバータで出力したようなきれいな正弦波がでていますので、パソコンなどでも安心してお使い頂けます。

エルソナの出力波形

インバータ回路の欠点として、大きな電流が流れる過電流に弱いため、急に大きな電流が流れると電子的な保護回路が働いて通電遮断してしまいます。
非常用の発電機の場合、必ずしも十分な電力が確保できない場合が多く、肝心な時に電気が止まる可能性がありますので、単にインバータ搭載の有無だけの判断ではなく、その質といざという時の使用の想定からも考慮しておくのが良いと思われます。